言語について
日本固有の「言語」問題とは、言うまでもなく、
- Latin字*/Englishを、「自分のもの」にできていない
という問題です。
(* ここで言う「Latin字」とは、もちろん「Latin alphabet」「Latin文字」「Roma字」のことであり、「Latinji」「Romaji」だとか、「LA」「Laji」「Roji」などと、呼称/表記したりすることもあります。)
この「言語的制約」が、文化、思想、科学、産業、様々な面で日本(人)の発展を妨げてきたことは、誰もが認めるところでしょう。
(※ まず、そもそも論として、日本語環境に関しては、
- ① 日本人のEnglish下手の大きな原因の1つに、「Latin字の不使用」(「カタカナ語表記」) への固執がある。
- ② 「漢字-かな/カナ-Laji」の組み合わせは、最高。
という2つの前提があります。
①従来の日本語 (TJ) では、漢字という外国文字は併用するくせに、Latin字は頑なに拒絶して、慣習的なカタカナ語 (CK) に置き換えるという措置が為されてきたため、「Englishの綴りは覚えない」し、「癖のあるカタカナ発音ばかり染み付く」しで、日本人のEnglish習得における「大きな障害」となってきました。
②「漢字」と「Laji」は、「複数の言語で、多様な発音が為される文字」であるのに対して、「かな/カナ」は、「日本語のみで用いられ、表す発音も基本的に同一、ただし音素文字ではなく、大まか単純な音の傾向を表現する音色(おんしょく)文字であるため、細かな音の表現には不向きな文字」なので、これら3者は相互補完的な「最高の関係」にあります。
したがって、この②と①を組み合わせた状態、すなわち、
- 「漢字-かな/カナ-Laji」の組み合わせは最高なのに、「Latin字の不使用」「カタカナ語表記」への固執のせいで、単に不便なだけではなく、「English下手」も招いてしまっている。
というのが、従来の日本の言語環境であったと、言うことができます。)
(※ 日本語圏は、「漢字文化 (東洋) とLaji文化 (西洋) を無理なく統合/融合できる可能性を持った、唯一の言語圏/文化圏」なので、日本語圏がいつまでもこうして「Laji文化」を吸収しないままでいることは、日本(語圏)のみならず、人類全体にとっても大きな損失です。)
したがって、日本が今後発展していくためには、Latin字/Englishを、改めてちゃんと吸収/克服しなくてはなりません。
では、どうしたら良いかと言うと、まずは従来の
- TJ (伝統日本語) - 漢字 + かな/カナ
に、新たに
- EJ (拡張日本語) - 漢字 + かな/カナ + Latinji
- LJ (Latin字日本語) - Latinjiのみ
という2つの様式を加えた、「三位一体」の日本語環境を、新たに用意する必要があります。
(※ これは要するに、中国語/漢字に寄り添ってきた従来の「伝統的な日本語」としてのTJ (伝統日本語)とは別に、English/Latinjiに寄り添った「Alternative (Optional) なNihongo」としてのLJ (Latin字日本語) を確立し、その両者の狭間に「中間的/折衷的な様式の日本語」としてのEJ (拡張日本語) を配置する、ということです。
ただし、当面の間は、日本語内に「English/欧米の語彙体系」をしっかりと構築して定着させるために、EJ (拡張日本語)においても、積極的に/専らEnglishの語彙を用いることが、分かりやすく言えば、いわゆる「Lougo (ルー語)」 (をもっと極端にした形態) のような言葉遣いを普及/定着させていくことが、推奨されます。
そうした「EnglishかぶれのEJ (拡張日本語)」は、「EJJ (拡張 英語化 日本語)」とも表現されますが、このEEJは、表記面では、Latinji (English vocab) が中心となり、「かな」は助詞、「カナ」は読みを表記するのに、専ら用いられることになります。)
(※ ちなみに、ChatGPTのようなAIでも、既にこうしたEnglish語彙混ぜ書き (EJ) や、崩した綴りのLatin字表記日本語 (LJ) 等を、(従来の日本語 (TJ) やEnglishと共に) 概ねちゃんと認識/理解して返答してくれます (確認済み。もちろん、母音抜きのshortening (短縮) 表記を多用するtypeのLJ表記には、現時点ではまだ対応できませんが)。
したがって、これら (EJ/LJ) の練習には、そうしたservicesを活用してもらうと良いでしょう。)
そもそも、従来の伝統的な表記形態の日本語 (TJ) では、
- 「漢字の読みが多種多様/複雑過ぎる」
ので、どのみち、
- (日本人も外国人も共に) Latin字で簡易表記できる、補完的なalternative/option (代替表記手段) としてのLJ
は、必要になってきますし、そんなTJとLJの折衷としてのEJも含め、日本語がこういった「三位一体」型の表記体系へと移行していくのには、こうした内的な要求/必要性という点からも、妥当性/必然性があります。
そして、そのEJ/LJ (日本語) を、「(Latin字圏の中心言語/世界共通語である) Englishと音声的にしっかりとつなぐ (要するに、日本人がEnglishの特殊な音韻/発音体系を、日本語を基盤としたまま克服する)」ためには、従来の
- CK (慣習カタカナ語)/Hebon
に加えて、
の読み/表記も追加し、「挟み討ち」にしていく必要があります。
さらに、日本語(圏)とEnglishの距離を埋め、両言語を無理なく容易に習得/併用していける「統合的言語環境/bilingual環境」を、日本語圏内に確立していくためには、上記のRK (修正カタカナ語) に加え、
といった要素も追加した「実効性のあるEnglish教育」を確立しつつ、そこにさらに (上記したEJ/LJのような)「Englishの語彙/表現を、日本語内に直接引き込んで活用」していける日本語の様式/形態/環境 (の総体) としての、
といった要素も付け加えて総合した、「RV-CJ method」(RJ mehod) といったようなものが必要になります。
(※「English Way」でも、その概要を説明します。)
こうして、本来あるべき「漢字とLatinjiの (統合的) 二刀流」という日本語環境が、実現されることになります。
(※ 「かな/カナ」も加えれば「三刀流」ということになりますが、「かな/カナ」は「簡便さ/大まかさ/冗長性/奥行/遊び心」を兼ね備えた「つなぎ役」であると同時に、「Latin字」との関係においては、様々な言語で様々に発音される「Latin字の発音」に、一定の「秩序/土台/共通基盤」を提供する存在ともなります。)
ちなみに、EJ (拡張日本語) に関しては、どうせLatinjiを加えて表記を拡張するなら、「北東Asia/漢字文化圏の言語文化を統合/保全/強化する」ために、中国語漢字 (簡体字/繁体字) や한글もありにして、日本語をhubとして活用するのも良いと思い、その提案もさせてもらっています。そんなことが可能なのは、日本語だけだからです。
その「EJ (拡張日本語) の北東Asia/漢字文化圏に特化した側面」は、
とも呼んでいます。
ただし、上記してきたような諸々の施策は、実際の手間を考えると、「多種文字混用」と「Latin字専用」の2つに大きく括られて、それぞれひとまとめにされ、扱われることになるでしょう。
日本語で言えば、「漢字+かな/カナ+Laji (+α)」で雑多な表記がされるTJ/EJと、「Lajiのみ (なるべくShortening/Abjad style)」でsimpleな表記がされるLJが、
- Two-Track
- Dual
- Parallel
になる形で、相互補完しながら、「日本語の認識/運用」形態を形成して行くことになるでしょう。
(※ 後は、各人の好み/必要に応じて、English/中文/한국어などを、「補助輪」として追加すると良いでしょう。)
中国語、韓国語、Englishといった主要周辺言語との関係を中心に、言語基準で図示すると、下図のようになります。
このように、「二刀流」で日本語(圏)の領域/利便性を拡大していくことが重要になります。
もう少し単純に図示すると、下図のようになります。
更に単純化 (記号化) すると、下図のようになります。
このように、その唯一無二の言語的特性を活かして、東Asia/CJK/漢字文化圏の言語文化をつなぎ、他方でそれらとEnglishを中心としたLaji文化圏をつなぐ、そうした役割が日本語(圏) には期待されます。
こうして一旦「拡張の基礎固め」が終わったら、後はそこを土台として、Laji文化圏を中心に、「更なる拡張」を推進/蓄積して行ってもらうと良いでしょう。
(Lajiに次ぐ文字(圏)としては、India-東南AsiaのIndia系文字(圏)も、多様性はありますが、いくらか混ぜ書きする程度なら、特に問題無いでしょう。Russiaを中心とするCyrillic文字(圏)も扱いが容易ですが、Lajiへの変換が容易なのと、あえてその文字を使わねばならない歴史的/文化的特性が乏しいこと、またRussiaに対する忌避/警戒感といった政治的理由から、あまり使用は好まれない (普及/定着しない) かもしれません。)
ちなみに、Greek (Hellenic) 文字、これは「Giji」「Heji」などと略称されるべきものですが、これに関しては、特権的に重要なものなので、言わば梵字 (Bonji) のように、文化も込みで日本語(圏)に吸収し、「血肉」とすることが求められます。
また、こうした諸々の新しい日本語文化は、書道、俳句/和歌といった伝統文化と結合することで、定着性が増すので、そうしたことも推奨されます。
そして、こうした言語的環境/条件/下地を整えた上で、Englishに関して、最終的な仕上げとして必要になってくるのが、「Englishを実際に、日常的に、communication toolとして使用していく」という意識/姿勢です。
これが無ければ、漢字文化圏とは語彙体系も大きく異なっているEnglishという言語を、日本国内に居ながら、あえて使用するという「最後の一歩」を踏み出せずに、言語の壁をちゃんと超えられないまま、「ある程度かじって (忘れて) 終わり」になってしまうのがオチです。
そしてそれを引き出すためには、日本に「日本語とEnglishのbiligual環境」を、普及/定着させるしかありません。とりあえずは外国人観光客/労働者との接点が多い業種 (飲食/小売/宿泊/建築)/場所 (交通/共同体施設) が中心になるでしょうが、そこを基点に、「日本語とEnglishのbiligual環境」を拡大/普及させて、当たり前にしていくことが重要です。
こうしたbilingual環境を推進していく組織を、ここではとりあえず、
- JBA (Japanese Bilingual Association/日本バイリンガル協会)
とでも呼ぶことにしますが、こうしたものが用意されることで、ようやく、日本の言語にまつわる問題が、完全に解決/解消されることになります。
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