English発音の攻略とRK
「English発音の攻略」と「RK (修正カタカナ語)」についての詳細。
(※「言語に関する取り組み」全般については → 言語について)
(※ 本項の内容 (RK) を含むEnglish習得法「RV-CJ (RJ) method」全般については → English Way)
Contents
「English発音」と「CK/RKの挟み撃ち」
「日本人のEnglish下手」の大きな原因の1つに、
- Englishの特殊な発音体系に、日本人が全く対処できていない
という問題があります。
具体的に言うと、Englishは、
- 母音が不安的/流動的で、表記 (綴り) との乖離も激しい
(おまけに、地域差も激しい)
という、世界的に見てもかなり特殊な、外国人泣かせの訛り/発音体系を持った言語であり、この点 (English発音) に関しては、なかなか一筋縄では対処できません。
そうであるにも関わらず、日本人はそれを、
- 日本語訛りの慣習的なカタカナ語 (CK)
(と、不慣れで記憶に残りづらいIPA)
で何とか対処しようとし、結果として、ほとんどの日本人が挫折する形になって来ました。
(※ こうした「発音」での挫折に加え、不適切な教育/環境によって、ほとんどの日本人はEnglishの「文法」「文字 (綴り)」「語彙」「会話」でも挫折させられているのですから、日本人が「世界有数のEnglish下手民族」になってしまうのは、当然の話です。
そして、こうした壊滅的な事態にどうやって総合的に対処したらいいかについては、「English Way」 (RV-CJ (RJ) method) で述べられています。)
では、どうしたら良いのでしょうか?
IPAを活用してもいいのですが、多くの日本人が不慣れなことに加え、実のところ、IPA (や、native speakersが発音表記に用いるrespelling) は、辞書によって表記/様式にバラつきがあるため、学習者にとっては、それほど実用性は高くありません。基本的には既習者の(大まかな)確認用です。
また、何だかんだ言って、日本人が最も慣れ親しんでいる「発音感覚の土台」は、「ひらがな/カタカナ」なので、なるべくなら「カタカナ」を活用した方が、負担が少なく、定着率/成功率も高い、効果的/効率的なものになると、言えるでしょう。
したがって、結論としては、
- 慣習的なカタカナ語 (CK) と、「Englishの発音体系」の特徴を強調した修正カタカナ語 (RK) で、挟み撃ちする
という形で、English発音を攻略するのが、一般の日本人にとっては、最も効果的/効率的な方法であると言えます。
(※ また、こうした「CKとRKの挟み撃ち」は、(「English由来の語彙 (外来語) を、Latin字のまま表記する様式の日本語」である) EJと組み合わせられることで、言い換えれば、(ちょうど漢字語彙の「読みがな」と同じように) 具体的なLatin字表記/語彙と組み合わせられることで、その真価を発揮することができます。)
RK (修正カタカナ語) の詳細
RK (修正カタカナ語) の主な変換規則は、以下の通りです。
(※ 専用Wiki → RK (REK) Wiki 【具体例/詳細一覧】)
- ■ 子音
- th [θ] – ス/サ行 【※挟舌で/掠(かす)れたツァ行「(t)s」の感覚で】
- th [ð] – ズ/ザ行 【※挟舌で/掠(かす)れたヅァ行「(d)z」の感覚で】
- r – ウ/ワ行 【※反舌で/舌奥で膨らませた「r(w)」の感覚で】
- (r – フ/ハ行 (French))
- l – ウ/ラ行 【※側音で/舌先で鼻にかけた「(n)l」の感覚で】
- 語末のl – (オ)ウ 《2音節以上/非accentの場合》
- 語末のng – ン (×ング)
—
- 語中のt+母音 – ラ行 (米国英語/flapping)
- -t+n – ンン/ンー (米国英語)
—
- -sh – シ (×シュ)
- -t/-d – トゥ/ドゥ (×ト/ド)
- [si] [ti] [tju] [tu] – スィ/ティ/テュ/トゥ (×シ/チ/チュ/ツ)
- (※促音(ッ)は、「間延び」の原因となるので、極力使わない。)
- ■ 母音
- a [æ] – エ 【※ェア/エァ「(e)a」の簡略形/「エの口形でア」】
- u/o [ʌ] – オ 【※ォア/オァ「(o)a」の簡略形/「オの口形でア」】
- [ə/ɜ] – ウ 【※ゥア/ウァ「(u)a」の簡略形/「ウの口形でア」】
—
- o [ɑ] – ア (米国英語)
- a+u/w/l – アー (米国英語)
- [ei] [ou] – エイ/オウ (×エー/オー)
—
- [fu/fə/fɜ] – フ 《フゥの気持ちで》
- [ru/rə/rɜ] – ウ 《ヲゥの気持ちで》
- [wu/wə/wɜ] – ウ 《ヲゥの気持ちで》
- [ji] - イ 《ユィの気持ちで》
—
- (※長音(ー)は、冗長になりがちなので省略可。)
EK (拡張かな) とREK
なお、「子音単独音を、Latin字表記するかな/カナ表記」のことを、我々はEK (Extended Kana/拡張かな) と呼んでいます。
これは、「子音単独音」を表記する術が無かった、「音節文字/音色文字」としての「かな/カナ」の欠点を補う、最良の解決法です。
そして、このEK (拡張かな) は、以下の理由から、RK (修正カタカナ語) の表記として、とても相性が良いものです。
- Englishの発音は、「子音単独音」が多く、linking (連音) も発生し易いが、その感覚を、カタカナだけでは表現し切れない。
- RK (修正カタカナ語) におけるt/dの表記は、「トゥ/ドゥ」を用いるが、t/d表記の方が短くスッキリするし、音声の表現としてもより正確。
- -k/-g/-t/-d/-p/-bといった破裂音は、くだけた発音では脱落しがちだが、カタカナ表記ではそのnuanceを表現しづらい。
- Englishの発音は、「CVC」(子音-母音-子音) の音節単位で、認識/表現されるが、カタカナだけの表記では、それを認識/把握しづらい。
したがって、RK (修正カタカナ語) の表記には、EK (拡張かな) を用いるか、EK (拡張かな) を併記することを、推奨します。
ちなみに、その「EK (拡張かな) を用いたRK (修正カタカナ語) 表記」(RK + EK) は、「REK」と略称します。
このREKは元来、例えば、Africa (エfウィク)、great (gウェイt) といったように、English語彙の発音を、「RK+EK」で、「カタカナ+Latinji」で、表記/表現するためのものですが、これを例えば、Africa /efwiku/、great /gweit/ といったように、全てLatin字で書くようにした、
- 「Latin字表記版のREK」
は、LJなどで用いる日本人向けのEnglish発音表記として、非常に便利なので、LJでも「English発音表記」に利用することを推奨しています。
(※ 専用Wiki → REK (L) Wiki 【具体例/詳細一覧】)
さて、以上述べてきたように、
によって、English語彙の発音が容易に把握/表現できるようになる習慣が、日本語(圏)に定着/普及すると、日本人は (従来ほとんどの日本人が挫折してきた「English発音」問題を) 日本語を使いながらにして、さしたる専門教育も必要とせずに、乗り越えて行けるようになります。
関連pages
Related Wikis
- RK (REK) Wiki【一覧】--- 「カタカナ版RK/REK」用wiki。
- REK (L) Wiki【一覧】--- 「Latin字版REK」用wiki。